盲亀の浮木 序破急の如く
by tohisuyah
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ピースツリー 凍てつく空も 寒くない
ヒロシマの平和大通りに冬が来た。
平和なればこそ飾られるイルミネーション。
戦火に喘ぐ空の下には、マッチ売りの少女。
21世紀の冬にも、国を追われた難民の子らは、寒空の下で震えている。
あ
神島の 潮騒とどけ 豊饒祭
益荒男が たばさむ太刀の 鞘鳴りに 幾とせ耐えて
今日の初霜 (三島由紀夫 辞世の句)
45年前の昭和45年の今日。
45才の三島由紀夫が市ヶ谷にて自刃した日。
健在なら卒寿であるが、老醜を嫌った三島には思いもよらぬ高齢化社会に檄を飛ばすか。
当時20歳の小生も現在65才。
三島由紀夫より20年も年を食ったか。
啄木や 寂しき街の 雪明り
最果ての駅に降り立ち 雪明り寂しき街にあゆみ入りにき
(石川啄木)
啄木の時代は、「働けど働けど我が暮らし楽にならず、じっと手を見る」ほどの貧しい日本だった。
「働かざる者食うべからず」とは、昔は貴族や大地主等を指したが、現在その意味合いは違って「一億総活躍時代」。
不労所得者が勤労者に優先する時代は、「一億総下流時代」「一億総中流時代」が懐かしい。
北の湖 パンと刹那の 猫だまし
千秋楽を待たずして、北の湖理事長は逝ってしまった。
北の湖が名横綱たる所以は、強い上に記憶力の良さである。
あらゆる取り組みを、明快に分析する能力が、白星最短距離の技を育んだに相違ない。
関取薄命の中、還暦披露の赤い横綱を張れたのは幸いだった。
名横綱は死して木鶏となり、国技たる相撲道を照らすか。
ゼット機や 雲量ゼロを 一文字
雲ひとつない秋の空。
一粒の銀色に輝くジェット機が、一直線のシュプールを描く。
平和な空は、戦争の空に優る。
「天から悪魔が降ってくる」
地上は、地獄。
丸腰の市民を、無差別に乱射する地上も地獄。
あなたは強い。
ただ、あなたより弱いものより強いだけ。
あなたは弱い。
ただ、あなたより強いものより弱いだけ。
三角形の二辺は、他の一辺より長く、その内角の総和は180度の一直線。
∵よって「積極的な平和」は、戦争には消極的でなければならない。